モリーズ・ゲーム MOLLY'S GAME

About the Movie

INTRODUCTION

『ソーシャル・ネットワーク』アカデミー賞®、ゴールデン・グローブ賞受賞
『マネーボール』アカデミー賞®、ゴールデン・グローブ賞ノミネート
『スティーブ・ジョブズ』ゴールデン・グローブ賞受賞

栄光を手にした実在の人物の知られざる裏側に光を当てる
天才脚本家アーロン・ソーキンが初監督作品で仕掛ける新たなゲームとは?

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STORY

運命に配られた敗北のカードを
自らの手で勝利に変えていった女性の
想像を超えた逆転劇が始まる――

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CAST

  • ジェシカ・ジャスティン

    ジェシカ・ジャスティン

    PROFILE

  • イドリス・エルバ

    イドリス・エルバ

    PROFILE

  • ケヴィン・コスナー

    ケヴィン・コスナー

    PROFILE

  • マイケル・セラ

    マイケル・セラ

    PROFILE

STAFF

  • アーロン・ソーキン (監督 / 脚本)

    PROFILE

  • 原作:モリー・ブルーム

    PROFILE

  • 撮影監督:シャルロッテ・
         ブルース・クリステンセン

    PROFILE

  • 美術:デヴィッド・ワスコ&
       サンディ・レイノルズ・ワスコ

    PROFILE

  • 衣装デザイン:スーザン・ライアル

    PROFILE

  • 編集:アラン・ボームガーテン

    PROFILE

  • 編集:ジョシュ・シェファー

    PROFILE

  • 編集:エリオット・グレアム, ACE

    PROFILE

  • 音楽:ダニエル・ペンバートン

    PROFILE

PRODUCTION NOTE

  • 映画化の決め手となった
    モリー・ブルームの魅力

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  • アーロン・ソーキンが初監督
    作で描きたかったストーリー

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  • 何人もの一流女優が
    熱望したモリー役

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  • モリーの人生を左右する
    重要な二人の男たち

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  • シーンにリアリティを与える
    脇を固める実力派俳優

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  • 伝説のポーカールームを
    再現した、撮影、美術、衣裳

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『ソーシャル・ネットワーク』アカデミー賞®、ゴールデン・グローブ賞受賞
『マネーボール』アカデミー賞®、ゴールデン・グローブ賞ノミネート
『スティーブ・ジョブズ』ゴールデン・グローブ賞受賞

栄光を手にした実在の人物の知られざる裏側に光を当てる
天才脚本家アーロン・ソーキンが
初監督作品で仕掛ける新たなゲームとは?

オリンピック候補のトップアスリートから
26歳にしてセレブが集う高額ポーカーの経営者へ
一大スキャンダルを巻き起こした実話を映画化!

その名を聞けば、世界中の誰もが知っているハリウッドスターやミュージシャン、さらに大物実業家までが顧客リストに並ぶ、エクスクルーシブなポーカールームが実在した。賭け金の最低額は1万ドル(100万円相当)だが、どんなにキャッシュを積んでも、オーナーからの招待がなければ覗くことも許されない。まるで都市伝説のようなサロンのオーナーは、何の後ろ盾も持たない26歳の独身女性、モリー・ブルーム。だが、栄華を極めた果てに、違法なゲームを主催した容疑でFBIに逮捕される。

モリーが2014年に刊行し、ベストセラーとなった回顧録を、並外れた成功を成し遂げた実在の人物の裏側に迫って来た、脚本家のアーロン・ソーキンが独自の視点で脚色、オスカーにも輝いた才能のすべてを注ぎ込んで初監督に挑んだ。
モリーを演じるのは、『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』と『ゼロ・ダーク・サーティ』でアカデミー賞®にノミネートされ、『女神の見えざる手』で観客を虜にしたジェシカ・チャステイン。彼女の弁護を担当する信念を貫く弁護士に『ダークタワー』のイドリス・エルバ。厳格な父親に『ドリーム』のケヴィン・コスナー。

オリンピック候補にもなったトップアスリートから、なぜ全く違う世界へと身を投じたのか? どうやって500万ドル近くの富を手に入れ、それをすべて失くしたのか? 彼女を陥れたのは誰か? やがて弁護士との作戦会議を通して、タブロイド紙に書きたてられるモリーとは、全く違うモリーが現れ始める──。
世界一魅惑的で破滅的なゲームに秘められた、幾度もの失敗から立ち上がった《勝つために生まれた女》の感動の逆転ドラマ。

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運命に配られた敗北のカードを
自らの手で勝利に変えていった女性の
想像を超えた逆転劇が始まる――

2002年、冬季オリンピック予選の最終戦。女子モーグル北米3位のモリー・ブルーム(ジェシカ・チャステイン)は、五輪出場を目前にしていた。心理学教授の厳格な父親(ケヴィン・コスナー)の下、幼い頃からひたすら練習を重ね、12歳の時の背骨の大手術からも復活した。コロラド大学を首席で卒業したモリーは、ソルトレークで金メダルを獲得し、ロースクールを卒業して会社を設立するという人生設計を立てていた。ところが、1本の松の枝がモリーの運命を変える。枝にぶつかりスキー板が外れて転倒、モリーのアスリート人生は終わった

その後、ケガから回復し、LAで1年間の休暇を取っていたが、バイト先のボスからポーカー・ゲームのアシスタントを頼まれ、ハリウッドスターのプレイヤーX(マイケル・セラ)、映画監督、ラッパー、ボクサー……大金持ちの有名人ばかりが集まる高額ポーカー・ゲームの世界に足を踏み入れる。ゲームの参加費は1万ドル(100万円相当)。一夜で100万ドル(1億円)のお金が動くスリリングな世界、最高レベルの人々との交流に生き甲斐を見つけるが、数年後、突然クビを言い渡されたモリーは、秘かに練っていた計画を実行し、“モリーズ・ルーム”をオープン。その後、NYに拠点を移し、並外れた才覚によって新たなる伝説を築く。だが、2012年、FBIに突然踏み込まれ、ゲームは閉鎖。モリーは全財産を没収される。

2014年、現在。回顧録「モリーズ・ゲーム」を出版後、モリーは違法賭博の運営の容疑で突然FBIに逮捕される。「誤解です。2年もやっていない」と答えるが、「合衆国対モリー・ブルーム」と書かれた令状を前に成す術もない。何人もの弁護士に断られたモリーは、チャーリー・ジャフィー(イドリス・エルバ)に弁護を頼む。ジャフィーは、タブロイド紙に載る“ポーカー・プリンセス”は自分向きの事件ではないと断るが、モリーについて知るうちに彼女の弁護を引き受ける決意をする。

なぜポーカーをやめて2年も経つモリーが逮捕されたのか? FBIの本当の目的は? 果たして無罪を勝ち取ることは出来るのか?

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ジェシカ・チャステイン(モリー・ブルーム)

1977年、アメリカ、カリフォルニア州生まれ。『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』(11)でアカデミー賞®とゴールデン・グローブ賞にノミネートされ、キャスリン・ビグロー監督の『ゼロ・ダーク・サーティ』(12)ではアカデミー賞®にノミネートされゴールデン・グローブ賞を受賞する。さらに、ジョン・マッデン監督の『女神の見えざる手』(16)と本作でもゴールデン・グローブ賞にノミネートされ、人気と実力をあわせ持つ女優としてハリウッドでの高い地位を築く。

その他の主な出演作は、テレンス・マリック監督の『ツリー・オブ・ライフ』(11)、クリストファー・ノーラン監督の『インターステラー』(14)、『アメリカン・ドリーマー 理想の代償』(14)、ギレルモ・デル・トロ監督の『クリムゾン・ピーク』(15)、リドリー・スコット監督の『オデッセイ』(15)、『スノーホワイト/氷の王国』(16)、『ユダヤ人を救った動物園~アントニーナが愛した命~』(17)など。

新作は、サム・ロックウェル共演の『Woman Walks Ahead』(17)、『X-Men: Dark Phoenix』(18)。

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イドリス・エルバ(チャーリー・ジャフィー)

1972年、イギリス、ロンドン生まれ。『マンデラ 自由への長い道』(13)のネルソン・マンデラ役で絶賛され、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされる。『ビースト・オブ・ノー・ネーション』(15・未)でも、ゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞にノミネートされる。

その他の主な出演作は、TVシリーズ「THE WIRE/ザ・ワイヤー」(02~04)、ヒラリー・スワンク共演の『リーピング』(07)、『28週後・・・』(07)、リドリー・スコット監督の『アメリカン・ギャングスター』(07)、ガイ・リッチー監督の『ロックンローラ』(08)、ビヨンセ・ノウルズ共演の『オブセッション 歪んだ愛の果て』(09・未)、『ルーザーズ』(10・未)、『ゴーストライダー2』(11)、クリス・ヘムズワース共演の『マイティ・ソー』(11)、リドリー・スコット監督の『プロメテウス』(12)、ギレルモ・デル・トロ監督の『パシフィック・リム』(13)、『善き人に悪魔は訪れる』(14)、『ザ・ガンマン』(15)、スター・トレック BEYOND』(16)、『ズートピア』(16)、声の出演の『ジャングル・ブック』(16)、『ダークタワー』(17)、『マイティ・ソー バトルロイヤル』(17)など。

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ケヴィン・コスナー(モリーの父)

1955年、アメリカ、カリフォルニア州生まれ。『追いつめられて』(87)、『さよならゲーム』(88)、『フィールド・オブ・ドリームス』(89)などが世界的に大ヒットを記録してスターの地位を手に入れ、『アンタッチャブル』(87)、『JFK』(91)など高く評価された作品で演技派として認められ、『ボディガード』(92)では女性ファンも獲得する。さらに、製作、監督、主演を務めた『ダンス・ウィズ・ウルブズ』(90)で、作品賞と監督賞を始めとするアカデミー賞®7部門を受賞し、映画ファンからリスペクトされる存在となる。近年では脇役に徹しているが、『マン・オブ・スティール』(13)のスーパーマンの父親役など重要な役を演じている。

その他の主な出演作は、『ファンダンゴ』(85)、『ロビン・フッド』(91)、『ワイアット・アープ』(94)、『8月のメモワール』(94)、『ティン・カップ』(96)、2作目の監督作『ポストマン』(97)、『ラブ・オブ・ザ・ゲーム』(99)、『13デイズ』(00)、『エージェント:ライアン』(14)、『ラストミッション』(14)、『ドラフト・デイ』(14)、『クリミナル 2人の記憶を持つ男』(16)、『ドリーム』(17)など。

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マイケル・セラ(プレイヤーX)

1988年、カナダ、オンタリオ州生まれ。ジェイソン・ライトマン監督の『JUNO/ジュノ』(07)で注目され、放送映画批評家協会賞の若手男優賞にノミネートされる。その他の出演作に、『スーパーバッド 童貞ウォーズ』(07)、『キミに逢えたら!』(08・未)、『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』(10)、『ディズ・イズ・ジ・エンド 俺たちハリウッド・スターの最凶最期の日』(13・未)、声の出演の『ソーセージ・パーティ』(16)と『レゴバットマン ザ・ムービー』(17)などがある。新作は、ジュリアン・ムーア共演の『Gloria』(18)。

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アーロン・ソーキン(監督/脚本)

1961年、アメリカ、ニューヨーク州生まれ。シラキューズ大学卒業。28歳の時、「A Few Good Men」でブロードウェイの劇作家としてデビュー。その舞台がロブ・ライナー監督で『ア・フュー・グッドメン』(92)として映画化される際に脚本を手掛け、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされる。続いて、ニコール・キッドマン主演の『冷たい月を抱く女』(93)、ロブ・ライナー監督と再び組んだ『アメリカン・プレジデント』(95)、トム・ハンクス主演の『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』(07)などの脚本を手掛ける。

その後、facebookの創業者に迫った、デヴィッド・フィンチャー監督の『ソーシャル・ネットワーク』(10)の脚本が絶賛され、アカデミー賞®、ゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞を獲得する。続くメジャーリーグの実在のGMを追った『マネーボール』(11)では、アカデミー賞®、ゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞にノミネートされる。さらに、亡くなったアップル社共同設立者の伝記を映画化した、ダニー・ボイル監督の『スティーブ・ジョブズ』(15)でゴールデン・グローブ賞を受賞し、英国アカデミー賞にノミネートされ、実在の人物を描く手腕に対する評価を不動のものとする。

TVシリーズでは、製作も務める「ザ・ホワイトハウス」(99~03)と「ニュースルーム」(12~14)が記録的な視聴者数を獲得し、エミー賞を始め数多くの賞を受賞する。

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モリー・ブルーム(原作)

本作の原作で、ベストセラーとなった回顧録「モリーズ・ゲーム」で広くその名を知られる。

幼い頃からスキーに情熱を注ぎ、アメリカのスキー・チームに加わり、21歳の時にはモーグルの北米ランキング3位となる。ボルダーのコロラド大学で政治科学を専攻した後、ロースクールへの入学を1年延期してロサンゼルスに移住。ウェイトレスを経て、年に400万ドルを稼ぐ、エクスクルーシブルでハイリスクな秘密のポーカールームを運営するようになる。ゲームのプレイヤーには、レオナルド・ディカプリオ、トビー・マグワイア、A・ロッド、ベン・アフレックらがいた。

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シャルロッテ・ブルース・クリステンセン(撮影監督)

1978年、デンマーク生まれ。トマス・ヴィンターベア監督作品で知られ、『光のほうへ』(10)、マッツ・ミケルセン主演の『偽りなき者』(12)、キャリー・マリガン主演の『遥か群衆を離れて』(15・未)を手掛ける。その他の主な作品は、アントン・コルベイン監督の『ディーン、君がいたとき(瞬間)』(15)、エミリー・ブラント主演の『ガール・オン・ザ・トレイン』(16)、デンゼル・ワシントン主演の『フェンス』(16・未)など。新作は、エミリー・ブラント主演の『A Quiet Place』(18)。

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デヴィッド・ワスコ& サンディ・レイノルズ・ワスコ(美術)

夫婦のチーム。デイミアン・チャゼル監督の『ラ・ラ・ランド』(17)で、アカデミー賞®を受賞し、英国アカデミー賞にノミネートされる。クエンティン・タランティーノ監督作品で知られ、『レザボア・ドッグス』(92)、『パルプ・フィクション』(94)、『ジャッキー・ブラウン』(97)、『キル・ビル』(03)、『キル・ビル Vol.2』(04)、英国アカデミー賞にノミネートされた『イングロリアス・バスターズ』(09)を手掛ける。その他の作品は、ウェス・アンダーソン監督の『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』(01)、マイケル・マン監督の『コラテラル』(04)など。

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スーザン・ライアル(衣装デザイナー)

『リトルマン・テイト』(91)、『ネル』(94)、『ホーム・フォー・ザ・ホリデー』(95)、『フライトプラン』(05)、『それでも、愛してる』(09)、『マネーモンスター』(16)など、ジョディ・フォスター主演作を多く手掛けている。その他の作品は、デヴィッド・マメット監督の『スパニッシュ・プリズナー』(97)、ジョナサン・デミ監督の『レイチェルの結婚』(08)、『RED/レッド』(10)、スティーヴン・ソダーバーグ監督の『サイド・エフェクト』(13)など。新作は、ソダーバーグ監督の『Unsane』(18)。

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アラン・ボームガーテン(編集)

1957年、アメリカ、カリフォルニア州生まれ。デヴィッド・O・ラッセル監督の『アメリカン・ハッスル』(13)でアカデミー賞®にノミネートされる。同監督の『ジョイ』(15・未)も手掛ける。また、ジェイ・ローチ監督の『ミート・ザ・ペアレンツ2』(04)、エミー賞を受賞したTV映画「リカウント」(08)、『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』(15)を担当する。その他の作品は、『ゾンビランド』(09)、『L.A. ギャング ストーリー』(12)など。

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ジョシュ・シェファー(編集)

ジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督とは、『キングス・オブ・サマー』(13)、『キングコング:髑髏島の巨神』(17)などを含み、長年編集でのパートナーシップを組んでいる。その他の作品は、『血と銃 BROTHERHOOD』(10・未)、『ダークハウス』(15・未)など。コマーシャルでも活躍、ドン・ペリニョン、BMW、ゲータレードなどを手掛ける。最新作に、『パシフィック・リム:アップライジング』(18)がある。

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エリオット・グレアム, ACE(編集)

1976年、アメリカ、カリフォルニア州生まれ。ガス・ヴァン・サント監督の『ミルク』(08)でアカデミー賞®にノミネートされる。同監督の『永遠の僕たち』(11)も手掛ける。その他の作品は、ブライアン・シンガー監督の『X-MEN2』(03)と『スーパーマン リターンズ』(06)、マーク・ウェブ監督の『アメイジング・スパイダーマン2』(14)、アーロン・ソーキン脚本、ダニー・ボイル監督の『スティーブ・ジョブズ』(15)など。新作は、ボイル監督のTVシリーズ「Trust」(18)。

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ダニエル・ペンバートン(音楽)

1977年、イギリス生まれ。アーロン・ソーキン脚本、ダニー・ボイル監督の『スティーブ・ジョブズ』(15)のオペラと電子音楽を組み合わせた音楽で、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされる。マシュー・マコノヒー主演の『ゴールド/金塊の行方』(16)でも同賞にノミネートされる。リドリー・スコット監督と『悪の法則』(13)で組み、新作の『All the Money in the World』(17)も手掛ける。その他の作品は、『アウェイクニング』(11)、『ランズエンド -闇の孤島-』(12未)、『新クライモリ デッド・フィーバー』(13未)、『カムバック!』(14)、『コードネームU.N.C.L.E.』(15)、『愛を綴る女』(16)、『キング・アーサー』(17)、『ザ・シークレットマン』(17)など。

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映画化の決め手となったモリー・ブルームの魅力

モリー・ブルームが2014年に出版した回顧録は、彼女がFBIに逮捕された時点で終わっているが、それより以前から彼女の人生を映画化する話は始まっていた。まだマンハッタンのプラザ・ホテルでゲームを開催していた頃、モリーはパーティでプロデューサーのレオポルド・ゴウトに会う。ゴウトは、「彼女は男の世界で活躍している、並外れて頭の切れる女性で、私はそこに惹かれた」と振り返る。

モリーはゴウトに紹介された出版社と本を出す契約を結ぶが、逮捕されたために延期された。裁判が終わり、ゴウトとモリーは本の映画化権の買い手をハリウッドで探す。多くの人々が関心を示したが、プロデューサーのマーク・ゴードンの「脚本はアーロン・ソーキン」という提案に、二人は「これだ」と確信する。

しかし、ソーキンは最初のうちは乗り気ではなかった。彼女はほとんどの人の名前を秘密にしていたが、それでもソーキンは「モリーが取り上げた人の中には、私の知り合いがいた。私の友人について、あるいは誰についてだろうと、私は人の噂話をするような脚本は絶対に書かない」と語る。だが、ソーキンはモリーとの最初のミーティングで、「15分もすると、私は書きたいと強く思った。彼女が払った高い代償に気がついたからだ」と説明する。

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アーロン・ソーキンが初監督作で描きたかったストーリー

ソーキンはモリーが本に書かなかったエピソードに興味を抱く。たとえば、モリーの逮捕につながったロシア人のギャングのことや、父親との複雑な関係だ。

モリーの精神の強さや、自分を失わずに様々な体制を打ち破る能力は、人の心に訴える。ソーキンは、「私が好きなタイプのストーリーに、突拍子もない善悪の観念が加わっていると思った。彼女は当たりくじを持っていた。真実を語りさえすれば、金持ちの有名人になれたはずなのに、彼女はそんなことをする気はなかった。私はその点にとても感心しているし、映画でもそこを賞賛している。」

ソーキンは、モリーの際立ったユーモアのセンスと、とてつもなく高いIQにも感銘を受けたが、一番強く残った印象は、「モリーは、とてもユニークな映画のヒロインになると思った」ことだと言う。彼は自分の娘を「連邦犯罪で有罪になった人」に会わせたいと思ったと打ち明ける。彼女が若い女性にとって、素晴らしいロールモデルになると思ったのだ。

その後の2年間で、ソーキンはモリーが本に書かなかった話をさらに聞き出し、約1年をかけて脚本を執筆した。その結果、時系列どおりの構成から離脱し、モリーのストーリーに焦点が絞られた。また、当時の彼女の境遇と重なるようなアーサー・ミラーの戯曲「るつぼ」が劇中には登場する。そうして、原作の題材が組み込まれているが、映画は独自のストーリーとして完結した。 

ソーキンは監督に挑戦する覚悟をした理由を、「自分の頭の中にあるアイディアを言葉では伝えられなかったからだ」と語る。「『これは人が予想するような映画ではない』と断言できるのだが、どういうものになるかは説明できなかった。頭の中にはハッキリとあるのにね。」

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何人もの一流女優が熱望したモリー役

モリーのキャスティングは難しくなかったと、ソーキンが振り返る。「業界にいる最高の女優たちからこの役を演じたいと言われた。でも、私は最初からジェシカを起用したいと思っていた。ジェシカにはモリーのように茶目っ気があって、皮肉なユーモア・センスがある。その上、強がる必要もないくらい、しっかりしている。すでに断固とした態度が備わっているんだ。」

チャステインは、脚本がアーロン・ソーキンだというのは、大きなアピールだったと語る。「彼はアメリカ映画界で最高の作家の一人だわ。私はモリーのユーモアがとても気に入ったし、彼女の知性も大好きだった。一人の女性が男ばかりの業界で成功するという、弱者の話である点も気に入ったわ。それに、本物のモリーも好きだったの。」

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モリーの人生を左右する重要な二人の男たち

モリー役と同様、誰が弁護士のチャーリー・ジャフィーを演じるべきか、ソーキンには確信があったと語る。「イドリス・エルバは並外れた人物だ。たくましくて頭が切れ、ユーモアがある。」ジャフィーは架空の人物だが、モリーが「初めて尊敬した人」と語る刑事事件弁護士のイメージを取り入れている。

モリーの父親役を演じたケヴィン・コスナーを、ソーキンは「剃刀の刃の上で踊るような役に、力強さとユーモア、複雑さ、それに大きな愛情をもたらした」と称える。プロデューサーのマット・ジャクソンが「モリーが、ケヴィンは彼女の父親を思い出させると言っていた」と付け加える。コスナーはこの役を、「情愛のある父親だが、自分の子供たちを高みへ押し上げた厳しい監督者でもあり、モリーに対し自分が与えた傷やプレッシャーにはおそらく気づいていない」と分析する。

ソーキンは、コスナーが監督としての知識を惜しみなく提供してくれたことにも感謝する。「『ダンス・ウィズ・ウルブズ』を監督してアカデミー賞®を受賞した人を演出するというのは、気後れすることだ。だが、彼は私のそんな気持ちをすっかり取り除いてくれた。そのことは決して忘れない。」

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シーンにリアリティを与える脇を固める実力派俳優

映画スターであるプレイヤーXは、ゲームに他のプレイヤーを引き付ける磁石のような存在だ。人々は有名人とプレイしたいと願う。魅力的な表の顔を持つ一方で、プレイヤーXはカモが大好きで、映画出演で稼いだ以上の多額の金をポーカーで稼ぐことを目標にしている。そんな二面性のあるプレイヤーXを、ソーキンが「邪悪の正反対。人生を破壊するようなことができるとは誰も思わない」と指摘するマイケル・セラが演じて意外な味を出している。

モリーがアシスタントを務めたディーン・キース役には、ジェレミー・ストロングが起用された。ストロングが撮影セットでポーカーのチップを初めて混ぜた時、ソーキンは「ポーカーを何時間もやったことがあると思ったが、そうではなかった。ストロングは徹底的に準備していたから、難なくやっているように見せることが出来たんだ」と称賛する。

彼らの多角的な演技のおかげで、リアリティのある画面が完成した。

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伝説のポーカールームを再現した、撮影、美術、衣裳

撮影監督のシャルロッテ・ブルース・クリステンセンは、被写体に深度と柔らかさを提供する60年代のアナモルフィック・レンズの感じを出そうと、デジタル撮影にパナビジョン<歪像レンズ>を使った。

トロントのスタジオに、現代の神話とまで噂された、贅を極めたモリーのポーカールームを見事に再現したのは、デヴィッド&サンディ・ワスコのプロダクション・デザイン・チーム。“チーム・ワスコ”は、「ポーカーのテーブル周りで話す台詞が何ページもあったから、どこから撮っても視覚的に面白い部屋にした」と語る。

スーザン・ライアルによる衣装は、視覚的に豪華に見せる上でも、モリーがストーリーのどの時代にいるかを知らせる上でも重要だった。たとえば、モリーは初めてのポーカーゲームに、JCペニーで買った30ドルのワンピース姿で出かけるが、自分のキャリアを伸ばすためには美しい服が重要だということをすぐに悟る。最後には、彼女は二度と同じ服を着ないことを自慢するようになる。チャステインには、全部で90着の衣装が用意された。